【趣味の俳句に憩うひととき】
龍馬の祖母は国学者の娘であり、父母をはじめ、兄や姉も和歌を詠む環境に育った。龍馬は20数種の和歌、数種の俚謡を残している。「新古今集」や「新葉集」などを好んだという。
源太も俳諧を好み、仲間と、また一人で多くの句作を行った。芭蕉を師とする蕉門に入り、俳号を半仙とした。日記にもこの名はしばしば登場している。東京にあった俳諧の結社に属していたのではないかということも、日記からうかがえる。
源太も龍馬も、幼少時から芸術的な教養を身に付けられる文化的な環境に育ち、それは一生の宝となったことだろう。