3.テーマ:国のため、天下のため。殖産興業

【国のため、天下のため。殖産興業】

各方面から情報が集まり、これに基づいて状況を的確に判断して国を動かす活動をした龍馬。源太も紙業界の情報ネットワークのひとつの中心点となっていた。日本の紙の殖産興業のために自らもアンテナを張るとともに、全国・海外の人々から情報がもたらされた。展示した広報活動や県への働きかけの文書から、そのネットワークを十分に活用していろいろな振興策を考え、実際に活動して殖産興業を進めようとしたことがわかる。それは、紙漉きに必要な原料・粘剤・塡料(てんりょう)(白土など抄紙の際に混ぜるもの)といった原材料から、売買・交易の方法や紙業者の資本といったものまで、すべてに目を配ったものだった。