吉井源太没後110年記念企画展のお知らせ
吉井源太没後110年記念企画展
「紙の交流・源太と日本の和紙産地」
―明治から始まった絆を、新たに結ぶ―
(会場)
いの町紙の博物館 2階展示室
(〒781-2103 高知県吾川郡いの町幸町110-1 tel.088-893-0886)
(会期)
平成30年10月6日(土)~11月11日(日)
(月曜休館/祝日の場合翌日休館)
(内容)
明治時代に交流のあった紙産地との、新たな交流を。
いの町紙の博物館では、これまで、高知の紙産業発展の礎を築いた製紙家・吉井源太関連の企画展をたびたび開催して参りました。
平成30年、吉井源太没後110年(明治維新後150年)を記念した企画展のテーマは、「紙の交流」です。(源太没年1908年、明治維新1868年)
明治維新後、殖産興業の波に乗って新しい紙の開発が相次ぐなか、日本各地の産地から、職人たちが源太のもとへ、製紙技術や製紙道具(改良による量産化)などの新技術を学びに訪れました。あるいは、産地の要請に応じ、源太や周囲の職人たちが製紙技術の指導に出向いています。こうして明治時代に技術指導が行われた紙産地は、3府28県に及びました。その交流は大変深く、有意義なものが多く、お互いの産地に大きな足跡を残しました。
いの町紙の博物館は、吉井源太が残した詳細な日記の記録などから、島根県・鳥取県・新潟県・岐阜県・愛媛県の産地と、新たな交流を行います(産地は予定)。
吉井源太没後110年記念企画展の内容
吉井源太没後110年記念企画展の内容が固まりました
高知県いの町の紙の博物館で、「紙の交流」をテーマとした企画展を開催します。(チラシはこちら)
この準備のために島根県、鳥取県、新潟県、岐阜県、愛媛県の産地を2018年5月から8月の間に訪問させていただきました。
この時の訪問記も順次、書いていきたいと思いますが、産地訪問を終えて、企画展の内容が固まってきました。
明治時代に吉井源太がこれらの産地とどのように交流したのかを源太の日記から探り、まとめたパネルを日記本体やそのほかの実物と共に展示します。
これらの産地の現在の姿もパネルにまとめてご紹介します。
これにともなって、10月20日(土)には、これらの各産地と、地元高知県の紙漉職人さんなどに集まっていただいてフォーラムを開催します。
私も少し講演をさせていただき、その後にゲストと共にパネルディスカッションを行います。
吉井源太が生涯をかけた仕事には「外へ向けての発展」がありましたが、これと共に「内の交流」があったと考えています。
ゲストとして来てくださる産地では時代に合った新しい動き、考えをお聞きすることが多くありました。
多様な姿を持った和紙の新しい流れを感じられる機会になることを願っています。